【毒親回顧録】親戚からの手紙
一通の手紙
私の結婚式後、ある人から一通の手紙が届きました。その人は、遠い親戚にあたる母と同年代の人で、実家のわりと近くに住んでいました。結婚式に招待したのですが、参列できなかったということでお詫びの手紙をわざわざ送ってくれたのです。
手紙にはその人が引っ越しすることも書かれていました。そして、私の母に「あんたがこの町からいなくなると思うとせいせいする。」と言われたという衝撃の内容も綴られていました。
手紙を読んで一気に申し訳なさと恥ずかしい気持ちが沸き上がります。母は外面が良いタイプでしたが、私を含め嫌いな人や自分に従順でない人にはとことん暴言を吐く人です。母はこれまでどれだけの人を傷つけ迷惑をかけてきたのだろうと思いました。
味方の存在
この手紙には続きがあります。その人は、両親から虐げられていた幼い頃の私を救えなかったことを申し訳なく思っていたようなのです。両親は人前で暴力を振るうことはありませんでしたが、親しい人の前では私のことをよく貶していました。その人は、私の反応などからも、両親と私の関係に薄々気付いていたのだそうです。
その人は、母からの反撃や関係が悪くなることを恐れて、私への対応を改めるように言えなかったと手紙に思いを綴っていてくれました。そのことへの謝罪と、幸せな結婚生活を送ってほしいという言葉で手紙はしめられていました。
当然、私にはその人を責める気持ちなどありません。むしろ、そういう風に思ってくれている人がいることをありがたく感じました。私は、親戚にも地元にも良い思い出がないのですが、味方と言えるような人が一人でもいたのだと思うと救われたような気がしました。