【毒親回顧録】毒父の学歴コンプレックス
医者一家に育った父親
父は医者一家に育ったと聞いています。聞いたと言っても父本人からではなく、同居していた母方の祖母から聞いた話です。祖母によると、父の父や祖父、父の兄弟は医者なのだそうです。
しかし、私は、そんな父の家族には一度も会ったことがありません。父から父の実家の家族のことを聞いたこともなく、家族構成も知らなければ父がどこでどのように育ったのかも知りません。
ただ、母方の祖母が父の家族のことを知っていたということは、父は母には家族のことを話していたのでしょう。両親は仲が悪く、いがみ合っているところしか見たことがないので、そんな話をしていたのかと思うと不思議な気持ちになります。
学歴コンプレックス
私の父は医者ではなく薬剤師でした。医学部に合格できずに薬学部に進んだと祖母から聞きました。
私が勉強のことで父からいろいろ言われているのを知った祖母は、家族の中で自分だけが医者になれなかった父は、コンプレックスを抱いているのではないか、それで私に辛くあたってしまうのではないか、というようなことを言っていました。
確かに、父が学歴コンプレックスを抱いていると考えると、合点がいく点がたくさんありました。父は、私の成績が良くない時はまるで喜ぶかのような口調で私を罵ってきました。逆に私が良い成績を取ると「バカ学校で1位を取ったってどうしようもない」とイライラした口調になっていました。父は私を見下し罵声を浴びせることで、自分の中のコンプレックスを解消させようとしていたのかもしれません。
文系だった私はそれだけで父にクズ扱いされ、いかに理系が素晴らしく、文系はこの世に不要なのかを散々説かれました。医者にはなれなくても、理系の道に進んでいる自分はそれだけも立派なんだと言いたかったのかもしれません。父が自分自身に、自分はすごいのだと言い聞かせたかったのもあるのではないかと今は思います。
もしかしたら、父も勉強や進学先のことで自分の両親からいろいろ辛いことを言われたのかもしれません。そのせいもあって父方の親戚とは付き合いが全くないのかもしれないとも思います。父もかわいそうな人なのかもしれませんが、これまで私がされてきたことを思うと同情する気も許す気も全く持てません。