【毒親回顧録】家に帰りたくない
家に遊びに来た友達
小学校低学年の頃、一度だけ家に友達を招いたことがありました。私にとっては家というのは居心地の悪い場所で、そんな場所に友達がいることに違和感を覚えました。私と親の関係が友達にバレてしまわないかヒヤヒヤし終始落ち着きませんでした。
翌日、その友達から「○○ちゃん家に行くと靴下が真っ黒になるからもう行かないね」と言われ顔から火が出るほど恥ずかしくなりました。実家は掃除をしない家だったので、確かに私自身もいつも靴下は真っ黒、髪の毛など小さなゴミもたくさんついていました。
私にとってはそれが当たり前でしたが、その友達にしてみたらそんなわけないですよね。その友達は靴下の汚れをお母さんに指摘され、私の家にもう行かないように言われたそうです。
靴下が汚れるくらいで友達の家に行くな、なんて言うのか疑問に思いましたが、私の実家は田舎で、同級生の家庭の様子も筒抜けになっているような地域でした。私の両親の異常性を知っていた友達のお母さんが、私の家に行くことをやめさせたのかもしれないと今は思います。
放課後は友達の家で過ごしていた小学生時代
幸いなことに友達はその後も仲良くしてくれ、私が友達の家に頻繁に遊びに行くようになりました。
私は自分の家には居場所がなく、少しでも家にいる時間を減らしたいと思い、小学生の間はいろいろな友達の家に行き放課後の時間を過ごしていました。
私は家にいるよりも学校にいる方が楽しく安心できました。「早く家に帰りたい」という気持ちが分からず、家に帰りたくないな、と毎日のように思っていたものです。なので、家に招いてくれる友人たちやそのご家族の存在にはとても助けられました。
ただ、友達の家で過ごす中で、自分の家がおかしいことを嫌でも実感してしまい何度も落ち込みました。友達の家で楽しく過ごしたり、友達のお母さんに優しく接してもらったりした後に帰宅すると感じる虚無感のようなものは今でも忘れられません。