【毒親回顧録】3人での生活のスタート
里帰り終了
里帰り出産を終え、自宅に戻る日が来ました。私は嬉しくて嬉しくて解放感でいっぱいでした。
母には「やっと静かな生活が送れる。さっさと帰って。」などと言われましたが、そんなこともうどうでもよくなるくらい、喜びに満ち溢れていました。
幸せな生活
自宅での3人での新生活はとても幸せでした。育児と家事の両立も、実家での生活を考えれば何も苦ではありません。
自宅に戻ってから数日後に、夫と赤ちゃんの3人で川の字になってお昼寝していた時に、ふと涙が溢れてきました。急に「あー私幸せだなー。」としみじみと思えてきたのです。当時は都内の古いアパートでの生活でしたが、贅沢な暮らしができなくてもこんなに愛おしい人たちと家族になれて「普通」の生活を送れている、それだけで最高に幸せでてた。
あれから10年以上の時が流れました。育児は大変で、毎日のようにイライラしていた時期もありましたし育児から解放されたいなんてことも思うこともありました。ただ、実家での18年間や里帰り出産のときのことを考えると、全然辛くないと思えるのです。
私は今でも両親に対する怒りや憎しみから解放されていません。なぜ私を産んだの?なぜ愛情を注いでくれないの?と両親に対する思いに苦しみ、私なんか産まれてこなければよかったと思うことも何度もありました。しかし、夫や娘に出会えたことには感謝しています。「家族」という言葉すら嫌いだった私が、今では「家族」がいちばんの宝物になりました。