【毒親回顧録】結婚式

挙げたくなかった結婚式

私は、結婚式には全く憧れを抱いていませんでした。夫と結婚が決まった時も、式を挙げたくないと伝えました。

私が結婚式を挙げたくなかった理由、それは両親に自分の花嫁姿など見せたくなかったからです。幸せを誓う場所に、両親がいるというのも耐えられないと思っていました。また、親せき付き合いもほとんどなく、結婚式に呼べるような親せきもいませんでした。

しかし、夫の両親に、新しい家族としてあなたを親せきの皆にお披露目したいから挙げてくれと言われ泣く泣く結婚式・披露宴をすることにしたのです。結婚式の準備も気が乗らないまま惰性でこなしました。

 両親の反応

結婚式をすることを母親にメールで伝えると、「金なんて出さないからね」との返事。他にも、明らかに面倒臭いという感じの内容がつらつらと書かれていました。

私がプランナーさんに両親との関係を伝えられれば良かったのすでが、勇気が出ず言葉にすることができませんでした。そのため、「普通の」結婚式・披露宴を行うことに。

当日、父親とヴァージンロードを歩いた時、衣装直しのために母親と退席した時、嫌悪感で卒倒しそうな程、心臓がバクバクしました。父親も母親も式と披露宴の間、人前では普通にしていましたが、人がいない場所では一気に真顔になり明らかに機嫌が悪くなっていました。「結婚式にきてやってるんだからありがたく思え」とでも言わんばかりの表情・態度でした。

両親への手紙

いちばん困ったのは、両親への手紙です。両親との思い出も感謝の気持ちもないのですから、何を手紙にすればよいのかかなり悩みました。手紙だけでもカットしてもらおうと思いましたが、「結婚式の定番にもなっていますし、ご両親も楽しみにしていると思いますよ」というプランナーさんの言葉で何にも言えなくなってしまいました。楽しみになんてしているわけないのに・・・。

ふと、両親にこれまでされてきたことを全てぶちまけてやろうかとも思いましたが、小心者の私にはできませんでした。結局、私はネットの例文を全て丸写しにした手紙を、披露宴の最後でたんたんと読み上げたのです。両親はどんな気持ちで聞いていたのでしょうか。

そんなこんなで結婚式・披露宴をなんとか終えました。両親以外からは祝福の言葉もたくさんかけてもらい、幸せを感じることもできました。しかし、だからこそあの場に両親がいなかったらな、なんて今でも考えてしまいます。